きょとんとしている郁己くんにほほ笑んでから、あたしは窓の外を見上げた。
暮れかけた空に広がるオレンジ色の大きなカーテンが、
街を、あたしたちを、全部を包み込むように広がっている。
「確かね、犬にほえられてるとこを助けてくれたのは赤い男の子。あと、ハンカチの時も」
「え?」
「水たまりで転んだのと、ジャングルジムから降りれなくなったのを助けてくれたのは、青い男の子」
「?」
「で、雷の日にそばにいてくれたのも、青い男の子」
「……もしかしてさ、」
顔を戻すと、空色に染まった郁己くんが、こっちを見ていた。
「赤とか青とか……、それって、靴の色?」
「うん」
そう。
あたしは、ふたりの男の子を、赤と青の……履いているスニーカーの色で判別してたんだ。
顔を見ても良くわからなかったから。

