「なんであの馬だけ動かないわけ?」 「その1匹を選べるってーのは、ある意味ミラクルだぞ」 観覧車待ちの列に並びながら、 唇をとがらしている顔にフォローを入れてやるのも……まあ、楽しい習慣となった。 本人にとっては不服らしいが、隣で見ているぶんには楽しめる。 「郁己くん、顔がニヤニヤしてる」 「いや、大変だなと思って。いや、ホントに」 ……オレがな。