腕をつかまれたあたしの体は、ベランダに引きずり出された。 「な、何する気?!」 まさか……、ベッドの上じゃなくて、こういう場所が趣味とか……。 「変態っ!」 「何回言うんだよ」 「離してっ!」 「わかった。離すから。ほら」 「変態っ!」 「黙れっつーの」 「へ、変態っ!」 動揺が治まらないあたしに、くるりと背を向けた男の人は、 「あっ! こんなところに!」 急に妙なことを言いだして、しゃがみ込んだ。