side--YURI ----------☆ ――1年後。夏休み。 「あ~つ~い~」 エアコンが壊れてしまった部屋で、あたしはひたすら扇風機と抱き合っていた。 目いっぱい顔を近づけたところで、冷たい風が出てくるわけでもないし、 開け放っているベランダの窓からも、温風しか入ってこない。 「ラブラブだなぁ。扇風機と」 いつの間にそこにいたのか、 ベランダの柵に寄りかかって腕組をしているお隣さんは、あたしの姿を見て笑ってた。 習慣化したその立ち姿には、もう、ほとんどびっくりしませんから。