けど。
所詮、小1のガキだ。
ヒーローを気取ったところで、怖いものは怖い。
特に雷。
今じゃもちろん何ともないが、あの頃は結構ビビってた。
学校からの帰り道。
雨の中を歩いていると、遠くから雷の音が聞こえてきた。
どんどんこっちに近付いてくる。
雨脚も強まってきている。
黄色の傘を盾にして、泥水を跳ね上げながら必死で走った。
玄関まであと少し。
ってーところで、縮こまる女の子が視界の隅に映った。
素通りしかけたが、それじゃ、ヒーローの名がすたる。
スニーカーだって、リスペクトしているブルーの写真入りだ。
足元でポーズする憧れのヒーローに励まされて、Uターンした。

