「じゃあ……、あたし、部屋に戻るね」
……おやすみ。と立ち上がった白い腕を、オレは反射的につかんでいた。
引きとめれば、いろいろ聞かれることは分かっている。
けど、帰したくない気持ちが、この腕を離せない。
……バカだよな、男って。
「もう少し……ここにいろよ」
「……でも」
「話がしたくて、ユキヤのとこまで来たんだろ?」
自分で話をふるあたり、ホントにバカだ。
けどもう、隠す必要もねぇだろう。
ある程度、聞いちまったんだろうから。
「で、話って?」
「……あのね、この指輪……」
床に座り直した小さなカラダは、
「……お兄さんがくれたものだったんだね」
ためらうように口を開いた。

