「何してんだ? そんなとこで」 まるで、寝ているオレをのぞき込むような格好だけど。 「……寝てんのか?」 口はわずかに開いているが、目はしっかり閉じられている。 「ふ。よだれ出てるし」 あどけないその寝顔をしばらく観賞していたが、 指を伸ばし、頬にかかっていた髪を耳にかけてやると、 「ん……。あれ……? あっ、寝ちゃったっ」 あわてた様子で目を覚まし、 「「……あ、起きた」」 同じセリフが口に出た。