どうして……こんなに不幸なんだろう。
次から次にこぼれる涙が、床にぽつぽつと落ちていく。
「泣くな……って言っても無理か」
涙の痕に沿うように、郁己くんの指先が頬に触れた。
「なんで酒なんて飲んだんだよ。弱いってこと、知ってるだろ?」
「……むしゃくしゃしてたから」
「むしゃくしゃ?」
亜矢子のこと、郁己くんのこと、指輪のこと。
自分は不幸なのに、他人は幸せで。
いろいろ失っていくあたしに反比例するように、周りはいい方向に進んでいく。
「取り残されるのは……いつもあたし」
あたしだって……幸せになりたい。
「王子様に……会いたいんだもん」

