さすがに、勇気がいる。 だって。目の前にいるのは、ずっと思い続けてきた王子様。 それだけに……もっと、大事にしたい。 「話?」 「は、はい。子どものころの話とか、それからの出来事とか」 「話ねぇ。なんかあるかなぁ」 伸びをした王子様の腕が離れて、あたしはちょっとほっとした。 でも。 その横顔が、少し面倒そうに見えたのは……気のせいだろうか。