「ありがとう」とグラスを受け取った王子様ののどが、美味しそうにごくごくと動いている。 その顔をチラチラと盗み見ながら、たぶん、王子様より乾いている自分ののども潤した。 なんだか、まだ夢を見ているみたい。 だけど、震える指先は、確かな現実。 「なんか、緊張してるみたいだけど大丈夫?」 グラスを両手で支えながら口元に運ぶあたしを見て、王子様は優しく笑った。