「早く……行きなよ」 そうだよ。あたしになんて、かまってないで。 たくさんの彼女がいて、本命もいるんだから。 ただの隣の住人を相手にする必要なんてないじゃん。 郁己くんから視線を外したあたしは、王子様を見上げた。 「あの、ごめんなさい。送ってもらって、こんなことに巻き込んじゃって……」 「いや、いいよ。大丈夫」