あたしはすっかり夢見心地だった。 王子様と並んで歩けていることが信じられなくて。 指輪をなくしたことも、亜矢子とのケンカも、お隣さんのことも、全部が吹き飛んだ。 足がふわふわして、ときどき転びそうになるカラダを、王子様はしっかり支えてくれている。 緊張して思うように話せなかったけど、 まるで恋人同士のように寄り添って歩きながら、あたし達はアパートの前についた。