驚いて腰が浮いた。 街灯にぼんやり照らされていたのは、見知らぬ男の人の顔だったから。 「誰か待ってるの?」 「い、いや、違います」 「道に迷ったとか?」 「いや、そうじゃなくて」 「こんなとこで一人で飲んでたの?」 あたしの足元に転がっている空き缶を見て、男の人は少し笑った。 「あ……ちょっと酔っちゃったから……休んでただけで」 「こんな暗いところで? 危ないじゃん」 「お、落ち着いたら帰ります。……っていうか、もう帰ります」