「もう平気だろ? 電気もついたし、雷もやんだし」 「……うん」 「まだ居ろって言うなら、今の続きしてもいいけど?」 「……」 「ふ。冗談だよ」 黙ったあたしの頭に手を置いて、いつもの調子で笑った郁己くんは、 「ごめんな」 そう言い残して、静かに部屋を出ていった。