「部屋の中には入って来ないから大丈夫だって」



くすくす笑う郁己くん。



「……わかってるけど、怖いんだもん」


「ホントに嫌いなんだなぁ、雷」


「大嫌い。でも……」


「でも?」


「指輪があれば……」


「指輪?」


「……王子様が守ってくれるのに」


「王子様?」