こちらの彼女さんも……、この前の彼女さん同様、気性の荒い人だった。
またまたモノが飛んだ郁己くんの部屋。
幸いケガはしなかったけど、彼女さんが帰ったあとの床の上はひどい有様で。
「あっ、このオルゴール壊れちゃってるよ」
「ウソっ。マジで?」
「うん。ほら、ここ、割れてる」
「あ~……マジだ」
小さなメリーゴーランドの形をしているオルゴールは、天井の部分が欠けちゃってる。
「……あ~あ」
壊れたオルゴールを手に取った郁己くんの表情が曇った。
「大事なもの?」
「うん……」
「なんか……男の子の持ち物としては珍しいね」
「……まあいっか。うん、もういい」
そっと棚に戻す郁己くんの背中は、何だかちょっと悲しげだった。

