幼いころの出来事だけど、あのときの思い出は確かに現実で。 あたしにとっては、進行形でもあるから。 それに…… 内緒話をするように、王子様が耳元でしてくれたちっちゃな約束事。 それがずっと胸の中に残っているから……あたしはそれを信じて、生きていられるようなものなんだもん。 「なんかさ、可愛くてイイ話だとは思うけど……」 何か言いたそうな亜矢子だったけど、思いついたように話を変えてきた。 「そういえばさ、花火大会の日、由梨、あの後どうしたの?」 「えっ!? あ、あの後?」