「ちょっと待ってて?」
泣いてるあたしの顔をのぞき込んだ男の子は、素早く家の中に戻って行って、
「はい、これ」
何かをしっかりと握りしめて戻ってきた。
「……?」
「強くなる指輪」
「……強くなる指輪?」
「女の子はこういうので変身するんだろ?」
「変身?」
たぶん、アニメキャラのことを言ってたんだろう。
あたしの手に指輪を乗っけて、男の子はニカッと笑った。
「これ持ってれば、大丈夫だよ」
「……うん」
王子様が「大丈夫」っていうんだから、きっと大丈夫なんだ。
あたしは、お日さまみたいな笑顔を見て、何となく安心した。

