隣のキケンな王子様!




――それなのに。



「お隣さん、お引っ越しするんだって」



夏の終わりのある日。


お母さんの言葉にびっくりしたあたしは、あわてて外に飛び出した。



お隣の家の前には大きなトラックが止まっていて、


帽子をかぶったお兄さんたちが、次々と荷物を運び出している。



外に出てきた男の子がこっちに気が付くまで、


あたしはただぼんやりと、その場に立ちつくしていた。