――とんとん。
その時ふと、肩をたたかれた。
涙だらけの顔を上げると、お隣の男の子がそこにいて。
「大丈夫?」
おしりが汚れるのもお構いなしに、あたしの隣にぺったりと腰を下ろした男の子は、
雨が上がるまでずっと、テレビのヒーローの話をしてくれた。
「それでさ、必殺技でやっつけちゃうんだ」
「うん」
「すげー強いんだ。無敵なんだ、この技」
「うん」
正直、男の子向けのアニメのことはよく分からなかったけど。
ひざを抱えたあたしは、男の子の話に一生懸命耳を傾けた。
王子様がそばにいてくれてるってことだけで、すごく心強かった。

