「ね、ねぇ……郁己くん……」 「んー……?」 「あたしやっぱり……帰る」 息苦しいのは、ぴったりくっついてるこの距離のせい。 そう思いたいのに、こんなにドキドキするのはどうしてだろう。 「ね……ってば」 「……ん」 「帰るから……あたし」 「……」 「……郁己くん?」