「いでで……。なに~、由梨ちゃん。寝起きなのに積極的じゃん」 みのむし状態で、中から顔だけをのぞかせたのは、 「……郁己くん?」 「んー?」 「……何してんの?」 「何って、寝てたんだけど。すげー起こされ方したけど」 「……ここ、どこ?」 「どこって、オレの部屋だけど」 「郁己くんの部屋……?」 360度、首を回転してみる。 スッキリとした無駄のない部屋は、雑貨だらけのあたしの部屋とはまるで正反対。