席につき、お父様とお母様に朝の挨拶をした
「今日も風花は花蓮ににて、美人さんだなぁ」
「えぇ、そうね。でも、風花は風磨さんににて、しっかり者でオーラがあるとこも好きだわ」
オーラ?
どんなオーラなのかな…
そう思い、お母様に聞いてみると
「そうねぇ、人を自然と惹きつけるオーラよ。そして、誰かを導いていく力があるわ。」
『あまり自分じゃ分からないけど、』
「確かに、自分じゃ分からないかもしれないわ。けど、全ての人が必ず自分の中に何か大切なものを持っているのよ」
大切なものか…
私には何があるのかなぁ
お母様とお父様は仕事のため、私より少し早くに食べて行ってしまった
『ねぇ、双葉…。貴方にはある?自分の中にある大切な何か』
「そうですね。ありますよ、」
『それはお聞きしても?』
「いいですよ。簡単にゆえば、一生大切にしたいと思える仲間……ですかね。」
そう思い出すように言った双葉
一生大切にしたい仲間
それは、多分素晴らしいものでしょうね
私には、小さい頃から仲間と言えるもの、ましてやお友達も上辺だけが多く、そう思える人なんて居なかった
私にも、大切な友達が出来るといいな
「お嬢様、それよりもそろそろ出発のお時間になってしまいます」
『えっ…もうそんなに時間が経っていたの』
気づけばいつもならもう家を出発しているくらいの時間だった