《あった!》
新巻コーナーで見付けた目星のマンガを取ろうと手を伸ばす。
すると、同じマンガに手を伸ばす誰かの手が視界に入り、私は反射的に手を引っ込めて謝ろうとして、その手の主の顔を見上げる。
長い脚にジーンズ、上はニットの服を着ていて、髪はフワフワなロングヘアー。
そして顔はバッチリメイクをした、とても同じ女とは思えない程に綺麗な女の人。背も高い。モデルなのだろうか。
思わず、まじまじと顔を見てしまっていると、同じくこちらをまじまじと見詰められている事に気付き、慌てて逸らそうとしたところである事に気付く。喉元にある突起物。それは女性には無いものだ。
《お、男......の人?》
再び、そろそろっと視線を上げて見ると、その人は固まったままどんどん顔色が悪くなってしまっている。
世の中にはそういう人がいるくらいは知っているが、実際はあまり遭遇したことはない。
無遠慮な程眺めてしまっていたら、その人は急に顔を逸らす。
《あっ、失礼だったよね?》
私は慌てて頭を下げた。
「す、すいませんでした。私、失礼な程見ちゃってましたよね? ......でも凄く綺麗なので、悪気があって見てた訳ではありません! 本当です。信じて下さいっ!」
「ちょっ、ちょっと芹沢さん。声デカ過ぎ」
「すいまーー......え?」
注意されたことでもう一度謝ろうとするが、自分の名字を呼ばれ顔を上げてしまう。
新巻コーナーで見付けた目星のマンガを取ろうと手を伸ばす。
すると、同じマンガに手を伸ばす誰かの手が視界に入り、私は反射的に手を引っ込めて謝ろうとして、その手の主の顔を見上げる。
長い脚にジーンズ、上はニットの服を着ていて、髪はフワフワなロングヘアー。
そして顔はバッチリメイクをした、とても同じ女とは思えない程に綺麗な女の人。背も高い。モデルなのだろうか。
思わず、まじまじと顔を見てしまっていると、同じくこちらをまじまじと見詰められている事に気付き、慌てて逸らそうとしたところである事に気付く。喉元にある突起物。それは女性には無いものだ。
《お、男......の人?》
再び、そろそろっと視線を上げて見ると、その人は固まったままどんどん顔色が悪くなってしまっている。
世の中にはそういう人がいるくらいは知っているが、実際はあまり遭遇したことはない。
無遠慮な程眺めてしまっていたら、その人は急に顔を逸らす。
《あっ、失礼だったよね?》
私は慌てて頭を下げた。
「す、すいませんでした。私、失礼な程見ちゃってましたよね? ......でも凄く綺麗なので、悪気があって見てた訳ではありません! 本当です。信じて下さいっ!」
「ちょっ、ちょっと芹沢さん。声デカ過ぎ」
「すいまーー......え?」
注意されたことでもう一度謝ろうとするが、自分の名字を呼ばれ顔を上げてしまう。

