不良男子は溺愛体質

「なあ、俺だけでいいだろ?他の男になんか慣れるな」



今度はそっと、額に口付けた。



「嫌ってほど可愛がってやるから、俺にしとけ」



一生男が苦手なままでもいい。俺が守るから。

花絵は……俺のことだけ見てろ。



「水城くんだけがいいっ……」



嬉しそうに、ぎゅっと抱きついてきた花絵。



「大好きっ……」



夢のようなセリフに、一瞬心臓が止まった気さえした。

あー……。



「いちいち可愛いな、くそ……」



壊さないように気をつけながら、抱きしめ返した。

はぁ……やばいな、今絶対浮かれた顔してる。

なんかもう、この世の全部が手に入ったような気分……。


俺が余韻に浸っていると、花絵が頬をすりすりと擦り寄せてきた。