でも、俺がいなくなったことくらいでここまで泣いてくれるのは、正直嬉しい。

もう俺がいなくても平気だと思ってたし、なんなら男が平気になった花絵にとって、もう俺は用無しなんじゃないかとすら思っていたから。



「ああ。嫌いになんかなってない。俺は花絵が好きだ」



一週間ぶりに会う花絵の姿に、バカみたいに喜んでる。

もう情けないくらい、お前が好きだよ俺は。



「あ、あの、それはどういう意味の……?」



なぜか期待のこもったような瞳を向けてくる花絵に、返事が詰まる。



「多分……花絵とは違う意味」



俺は恋愛、お前は親愛の類。

全然、意味が違う。



「……そ、そっか……」



正直に答えると、花絵はあからさまにショックを受けたような表情をした。