「ど、どうしたの?Aクラスに用事?」

「人探しとか?」

「うわ、初めて近くで見たけど、マジでかわいー!」



口々に何か言っている男の子たちに、さーっと血の気が引いた。

足元もプルプルと震えていて、今にも泣き出してしまいそう。



こ、怖いっ……助けて、水城くんっ……。



「……花絵?」



背後から聞こえた、大好きな人の声。


水城、くん……。


少しずつ水城くんが近づいてくるとともに、周りの男の子たちが顔を青くしてはけていく。

私は水城くんの体に、飛びこむように抱きついた。