不良男子は溺愛体質

悲しそうなその背中に、私は何も言えなかった。

まるで、見放されたような気分になって。


水城、くん……。


もしかして、幻滅されちゃった……?



「やっぱりあんな野蛮な奴に、関わらないほうがいいよ……!」



田邊くんが、そんなことを言ってくる。

私は思わず、大きな声で反論した。



「野蛮じゃないよ……!」



水城くんのこと……悪く言わないでっ……。



「水城くんは、誰よりも優しいもんっ……」