不良男子は溺愛体質

「お前……」


田邊くんも、水城くんを睨みつけている。

水城くんは私たちに歩み寄ってきて……そのまま、田邊くんを殴ろうとした。



「や、やめて水城くん……!!」



慌てて水城くんの前に出て、止める。

きっと、私を心配してくれたに違いない。水城くんは優しいから……。


でも……ここで水城くんが殴ったら、水城くんが悪くなっちゃうっ……。



私が間に入ったことで、ぴたりと殴るのを止めてくれた水城くん。



「……合意だったのか?」