すんでのところで避けて、最後の力を振り絞り私は彼から距離を取るように後ろへ逃げた。


逃げた先には怖い顔の男の人がいるけど、今はまだ彼の方が安全なように思えた。



「こ、来ないでっ……!わ、私……お、お付き合いは、できませんっ……」



恐怖のあまり震えている掠れた声でそういえば、彼がショックを受けたように「ええ……!?」と叫んだ。



「なんだ、合意じゃねーのか……?」



怖い顔をした人は、私のほうをちらりと見た後、再び鋭い眼光で告白してきた彼を捉えた。



「おい、嫌がってんだろ、消えろ」



あ、あれ……?

もしかして、助けて、くれたの……?



「ひっ……!」



彼の睨み目が相当怖かったのか、小さな悲鳴をあげ、教室から出ていった男の人。