「で、できる……!」



挑発するような水城くんの態度に、ガッツポーズをして見せた。

水城くんが、私のほうを向いて手を広げる。


意を決して、広い胸に飛び込んだ。


ぎゅっと、背中に腕を回して抱きつく。


は、ハグ、できたっ……。



「……ちっさ」

「え……?」

「……いや。どうだ?平気か?」



耳元で聞こえる、水城くんの声。


あ、あれ……?
これ、なんだろう……。

胸の奥が、ドキドキして……なんだか、苦しい……。



「う、うんっ……」



こくこくと頷いて返すと、ふっと笑い声が聞こえた。



「じゃあ、これからはハグだな」



これから……。



「よ、よろしくお願いします……」

「こちらこそ」