「水城くんっ……!」



いつものように、放課後になって水城くんの待つ空き教室へやってきた。

水城くんとのリハビリが始まって、2週間が経過した。


水城くんはいつも優しくて、毎日家まで送ってくれたり、帰りに私が好きなお店についてきてくれたり……水城くんといる時間が、1日の中で一番好きな時間になっていた。



「ん……あー、おはよ」

「ふふっ、もう夕方だよ。もしかして、授業出てない……?」

「誰かさんがサボり禁止っつーから、ちゃんと出てる。6限終わった瞬間こっちきて寝たけどな」



眠たそうに目をこすっている水城くんに、頬が緩む。

私との約束も律儀に守ってくれる水城くんは、本当にいい人。



「よく頑張りましたっ」