ポエマーかよ……と、自分の思考に悪寒がした。



「本当は女子校に行きたかったんだけど、近くに女子校はないし、一人暮らしはもっと怖くて……」



なるほどな……。

確かに、県内に女子校はなかった気がする。

俺も家から近いという理由だけでこの高校を選んだが、もしかしたら花絵ならもっといい高校にいけたのかもしれない。

見るからに成績良さそうだし……。


男嫌いっていうのも、相当生きづらそう。



「災難だったな」

「でも、この高校に来たから友達にも、水城くんにも会えたっ」



嬉しそうに笑う姿に、心臓が大きく跳ね上がった。

もう俺は、完全にこいつにやられてしまったらしい。



「……家まで送る」