不良男子は溺愛体質

こくこくと頷く姿も、また可愛くてぐっと眉間にしわを寄せる。

バカのひとつ覚えみたいに、何を同じことばっかり思ってるんだ。

俺、頭沸いたか……?



「水城くんは、迷惑じゃない……?」

「ん?」



急に飛んできた質問に、花絵の方を見る。

迷惑?



「こんな、リハビリなんて付き合ってもらって……」



眉の端を下げ、不安げに見つめてきた。

その姿に、言葉が詰まる。

そんな顔で見んな……あーくそ、調子狂う……。



「迷惑と思ってたら、引き受けねーよ」



他の女なら、絶対に断ってた。そう言い切れる。

だから、迷惑なんかひとつも思ってない。

むしろ……こいつが頼ってくれたのが、俺でよかった。


俺の返事に、花絵は嬉しそうに頬を緩めた。