「別にそんな待ってねーよ」



あー……やばい、顔がにやけそう……。

こんな可愛い生き物がこの世に存在するのかと、本気で考えた。


つーか、こいつはあれか……リハビリを頼みにきたんだった。

男嫌いらしく、俺が冗談で提案したリハビリを鵜呑みにして頼んできた。


なんでか、俺は平気だったらしい。

そんなこと言われたら、普通に可愛くて構いたくなるだろ……。



「座れば」

「はいっ」



俺の言葉を素直に聞いて、隣に座った花絵。



「……握る?」



手を差し出してそう聞けば、こくりと頷いた。



「はい!お願いします……!」



お願いしますって……。



「お前、もうちょっとさ……」



危機感持ったほうがいいぞ……。



「……?」