よくわからないけど、貶されているわけではなさそう……?



——キーンコーンカーンコーン。



チャイムの音に、ハッとする。



「あっ、予鈴……!あ、あの、水城さんはいつもどこにいますか?」



急いで教室に行かなきゃ……!



「この空き教室で寝てる」

「それじゃあ、放課後にきてもいいですか?」

「ん」

「えへへ、ありがとうございますっ……!また放課後」



私は約束を取り付けて、笑顔を残し教室を出た。

男の人と話せたっ……それに、手も……。


さっきまでは男の人に追いかけられて絶体絶命だと思っていたけど……水城さんみたいな人と出会えるなんて、今日はとってもいい日だっ……。


るんるん気分で教室に向かう私は……