「もう一回、ぽんってしてください」



再度確かめようと、彼にそうお願いする。

何を言ってるんだとでも言いたげな表情をしながらも、もう一度頭を撫でるように手を置いてくれた彼。

その優しい触り方に、改めて彼は大丈夫なんだと確信した。



「やっぱり、平気みたいですっ……」



初めてだ……。

男の人に触れられても大丈夫なんてっ……。

こんなに近くにいても、怖くないっ……。


嬉しくって、頬がだらしなく緩んだ。


そんな私を見ながら、なぜか彼はごくりと喉を鳴らした。



「……なんだこの可愛い生きもん」

「え?」

「……いや、何も」



……?

どうしたんだろう……?



「えっと、あの……本当に、リハビリ、お願いしてもいいですか……?」