それでも君に触れたくて。


次の日。


ジリリリリ…とけたたましく鳴る目覚まし時計を止めて重い目を開ける。





「おはよ。」



「わぁっ…」




天井の白色しかうつってなかった視界に整った顔がうつりこむ。




「さっ…桜庭くんっ…!?」




「そうだけど。…何?」




何って…



「まだいたの?」



「昨日言っただろ。…美咲は俺が守るからって。」



そういえば言われたような…



「で、でもっ、この家に住み着くとかそんなの聞いてないしっ」





「守るって言ったら365日24時間だろ。」





…それはある意味ストーカーに近いものがあるような…。




そんなことを思いながらベッドから出る。




「…。」



「早く用意しないの?」



「あの…、桜庭くん?…そこにいたら私、着替えられない。」



そう言うと、あっ…って桜庭くんはドアの方に歩いて振り返った。





「別に美咲の裸を見てもなにも思わないよ?」





ばかにしたような笑みを残してドアをすり抜ける。




うぬぬ…、あの幽霊めっ…。