ウブで不器用なお殿様と天然くノ一の物語

「もう来た……。」

そう言って、ドアを開けに行く彬良。

「おはよう! 彬良くん。」

「おはよう…いや〜、
朝早くから悪いな。
寝てたか? 」

早朝からめちゃくちゃ元気な麗先生と、
何となく居心地悪そうな修司先生。
2人してリビングに上がってくる。

「まあ! 本当にここ何もないじゃない!
お義母様の言った通りね。
あ、灯里ちゃん、おはよう〜!」

「お、おはようございます。」

「ウフフフ…。
昨日の夜ね、健心から連絡があって。
姉が着替えを持ってなくて困ってるだろうから、届けてやってくれって。
まー、出来た弟ね!」

そう言って、紙袋に入った着替えと、明らかにコンビニで買った袋を渡された。コンビニの袋の中には、下着とお泊まりセットと書かれた基礎化粧品のセット。それから、なぜか赤飯のおにぎりが2個。
(……え、赤飯??
これってもしや….気のせいよね??)

「あ、ありがとうございます。
助かります……」

めちゃくちゃ助かったけど………健心め。

「あ、カットソーもカーディガンも七部丈のものを入れておいたから。」

だから、サイズはバッチリだと。

「ハハハ……ありがとうございます…。」

ずっとソワソワしていた修司先生が、溜まりかねたように話し出した。

「それで?
彬良、首尾よくいったのか? ん? 」

「うるさい。」

「え、ダメだったのか?
だから兄ちゃんが手ほどきを…」

「いらん!」