ウブで不器用なお殿様と天然くノ一の物語

「あぁ。ここ、建設前から兄貴たちが購入を決めてて。利便性抜群だろ?
でも、結局、すぐに子供が出来たから、それなら最初から家を建てようってことになって。俺が譲り受けた。
兄貴たちは実家の近くの新居に住んでるの知ってるだろ?」

そうそう。
修司先生と麗先生はご実家の近くに家を建てられて、仮住まいだったマンションから、そこに引越したところだ。

「今度、新居にお邪魔する約束してるよ。」

「実は俺もまだ行ってないんだ。
自分の引越しで精一杯だったからな。」

ここら辺は田舎だから、背の高いマンションはあまり建ってない。
このマンションは7階建てで、大きな中庭には遊具が見える。子育て中の世帯に良さそうなマンションだ。

「この階は2戸しかないんだ。」

わ。どれだけ広いんだ!

「どうぞ。まだスリッパとか用意できてないけど、そんなに汚くないと思う…。」

「お邪魔します……。」

玄関からして広い!
しかも、何にも置いてないし。

「ここ、めっちゃ広いんですけど〜。
部屋数も多そうだね?」

「うん。4LDKだ。」

4LDK⁉︎
一人暮らしで⁉︎
いくらお金があるからって、無駄じゃない⁇
あ、でも、元々はお兄さん達の新居だったから変更出来ないのか。