《喜菜》
「おい、喜菜。今週日曜、空いてるか?」

「えっと、日曜は…、空いてるよ!」

「じゃあさ、デート行かね?どっか行きたいところある?」

デート…!

うれしいっ!

「えっと、拓と行けるならどこでも。」

「っ!」

その瞬間、頬に柔らかいものが触れる感覚がした。

私、拓にキスされた?

どうしよう、うれしいっ!

ほっぺだったけど、私のファーストキス。

「じゃあ、水族館は?新しくできたとこあるだろ?」

何もなかったように、振る舞う、拓の頬は少し赤い。

「いいねっ!魚に触れあえたり、動物もいるところだよね」

「そうそう、喜菜好きそうだもんな」

私の趣味、知ってくれてるんだ。

幼馴染みだし、知ってても普通だと思うけど、うれしいなぁ。