「で、重要な情報ってなんだよ」

喜菜がらみってなんだよ。

「小田原さん、寺山に告られたらしい。」

「はっ?」

…喜菜が告られた?

寺山って、よく、桃山と喜菜と一緒にしゃべってるやつか。

いつも、喜菜としゃべってる桃山でさえ、妬くというのに、男なんて妬かないわけがない。

「いつ? いつ告られたか知ってるか?」

「詳しくは知らねぇけど、体育祭の打ち上げの二次会の間らしい。寺山と小田原さんは、二次会出なかったから。」

あぁ…しくじった。

こんなことなら、クラスの男たち振り払ってでも、喜菜と帰ればよかった。

「おいおい、大丈夫かよ」

一人で、悶絶してると、藤岡が声をかけてくれる。

「ああ、大丈夫」

「そろそろ、休み時間終わるから、教室帰ろう」





クソッ、全然授業に集中できねぇ…。

これまで、必死で喜菜のこと守ってきたけど、もう喜菜をとられてしまう。

あの、容姿と性格でモテないほうが、おかしいぐらいだ。

…そろそろ、想いを伝えたほうが、いいのかなぁ…。