家に帰りご飯を食べていると、亜妃が
じっとこっちを見てくる。

亜妃「…ねぇ。今更なんだけどさ。
…和弥さんの誕生日っていつ?」

突然思い出したように聞いてくる。

「どしたの?急に…」

亜妃「ううん。そういえばこういう話した事
なかったし、私、誕生日知らないなぁって思って。」

確かにそんな話した事なかったか…


「ハハッ…まじ今更だな。12月15日だよ。」

亜妃「へぇー…」

教えてやったのに…

「へぇーって…。それだけ?」

亜妃「えっ⁉︎」

そういえば、去年はすでに付き合ってたのに
誕生日のたの字もなかったな。

毎年の事だが…当直だったし。

「いや、いいけどさ。
今年の誕生日は期待していいって事だろ?」

亜妃「えっ…!あ、あー…うん。」

和弥「そういえば、亜妃はいつだっけ?」

「私は4月11日」

4月11日…って。

和弥「は?何で言わねぇんだよ‼︎
終わってんじゃねーか」

「誕生日なんて…別にわざわざ言う程でも
ないかと思って。…それに、その頃
忙しかったでしょ?」

確かに、俺自身あんまり誕生日など気にしない。
感覚的には似ているが…
多分コイツの場合は親がいないから
誕生日とか祝い事に疎いのかもしれない。

亜妃のぎこちない返答を聞いて妙に納得してしまう。

…それより、最後の一言は耳が痛いな。