冷酷陛下は十三番目の妃候補に愛されたい



「水、飲めるか?」

「はい。ありがとうございます」


こくこくと音を立てる喉。水分が体に染み渡る感覚にほっとしたらしい。

落ち着いた頃、完全に目が覚めた彼女へ声をかけた。


「朝食の前にシャワーを浴びた方が良いと思うけど、ランシュアはどうする?東棟の浴場は地熱で温められているからすぐに入れるぞ」

「あっ、いえ。私は部屋に戻ってシャワーを済ませます」

「一緒に入るのは恥ずかしいか?」

「いっ……、は、恥ずかしいです」


縮こまる彼女が愛おしい。

少しいじわるに構いたくなるが、昨日も勇気を出して頑張ってくれたのだ。彼女のペースに合わせて進まなければ。


「わかった。それじゃあ、服はそのまま貸すから、飲み終わったグラスだけ渡してくれ」

「あ、自分で片付けます」


飲み物や着替えの用意など、至れり尽くせりだと気にしている様子のランシュア。しかし、ベッドサイドから床に足をつけ立ち上がろうとした瞬間、かくんと前に倒れた。

とっさに体を受け止めるが、足に力が入らない姿に心が騒ぐ。よろめいてしまった彼女の顔は真っ赤だ。

もしかして、俺のせいで?