冷酷陛下は十三番目の妃候補に愛されたい



前にも『苦しくなるから、ちゃんと息をしてくれ』と言われたが、どうすればいいのかわからない。漏れる声を抑えながら口づけに応えることで精一杯だ。

唇が短い吐息とともに離れ、耳元に近づいたかと思うと、首筋、鎖骨へとキスの雨が降る。

ふわふわして、くすぐったくて、気持ちいい。

背中に回された手が、ワンピースのリボンを解いた。隠れていた肩が空気に触れて、一瞬逃げるように身をよじるが、背中を撫でる指は優しかった。


「大丈夫。綺麗だ」


涙が溢れそうになって、素直に抱きつく。

この人の前では醜い傷も隠さなくていいんだ。

露わになった肌をなぞられ、恥ずかしさと嬉しさで胸がいっぱいになる。かかる吐息が熱くてぞくぞくした。

器用に白シャツのボタンを外して脱ぎ捨てた彼。細く引き締まった体が月明かりに照らされ、思わず目を逸らす。

すると、脇腹の傷痕が視界に入った。撃たれたときのものだ。もうすっかり塞がって痛みはないと知っていても、崩れかけた理性がストップをかける。

つい手を伸ばして撫でると、レウル様がぴくんと肩を揺らした。

あんまり体に負担をかけるのは良くないんじゃ……?

そう思った瞬間、再び唇を塞がれた。一瞬傷に意識がいっていたものの、すぐに快楽に溺れていく。


「やめないよ」

「あっ、レウルさ……ま」

「もう、やめてあげない」