「そのうちパクッと食べられるからね、今のうちに暴走を止めとかないと知らないよ。たぶん天音が直接言うのが一番でしょ」
「食べられ……!?
ど、どうしたらいい?」
「そうね……『重いからもう少し私の気持ちも考えて欲しい』でいいんじゃないの?」
「そ、そんなの失礼では……嫌われちゃう」
「あいつが嫌うってないでしょ」
そう言って、芽衣ちゃんは橘くんの席へと視線を向ける。
私もチラッと向くと、視線に気づいたのか。
橘くんとぱちっと目が合った。
彼はニコッと笑い、私も笑い返す。
そしていつも『好きだな』と思うのだ。



