一体橘くんはなんと答えるのだろうかと少し緊張していると……。
「もちろん姫野さんが嫌がることはぜったいにしないよ」
満面の笑みでそれを否定する。
当たり前だ、橘くんが襲うなんて悪いことを考えるはずがない。
「じゃあなんで天音のシャツを脱がそうとしてたの?」
「それは姫野さんの下着を見れるかなっていう淡い期待と、なんとなく噛みつきたいなって」
「……っ!?」
橘くんの言葉に、ぶわっと顔が熱くなる。
触れられているわけでもないのに、言葉だけでこんなにも乱されるだなんて。
「本当に最低……!
天音をそんな目で見ないで!」
「俺たち、付き合ってるんだよ?そんなこと言われてもな……姫野さんも抵抗していないし」
一応足をパタパタさせて離れて欲しいアピールはしたつもりだ。
けれど橘くんのキスを受け入れてしまったのもまた事実である。



