だとしたら本当に申し訳ない。
「あ、あの……本当にどこでもいいです!
橘くんが迷惑じゃなければ」
「じゃ、じゃあ……もし俺の家にしようって言ったら?」
「も、もちろん行きます……!」
勢いよく返事をする。
少しでも橘くんの負担にならないようにしないと。
「まさかここまでとは……」
「橘くん?」
「それなら俺の家にしよう。
親もいないから、誰の目も気にする必要ないし」
「あ……でも、私なんかがお邪魔して大丈……」
「むしろ夢だったんだ。
姫野さんが良ければ来て欲しいな」
ゆ、夢……?
心なしか、橘くんの目がキラキラと輝いていたような気がする。
なんて、今はそれどころではない。



