その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜




「じゃあ今から姫野さんの勉強時間にしよう」


なぜか橘くんが勉強をやめ、教科書やノートを閉じてしまう。

戸惑っていると、彼はニコニコと笑いながらふたたび口を開く。


「今から姫野さんにつきっきりで教えるね。
どうせなら苦手科目でいい点数取ろう」

「でも、橘くんの勉強が……」

「姫野さんと密室でふたりきりだと思うと、勉強に集中できなくて……だから教える側にまわりたいんだ」

「本当にわからないところだらけで、橘くんに迷惑を……」

「それなら俺と一緒にその科目を勉強しよう。
今からそっち行くね」


遠回しに断ったつもりが、どうしてか橘くんが立ち上がり、私のもとへやってきた。


「あの、橘く……っ」

「はい、これで完璧だ。
いつでも姫野さんと一緒に問題を解けるね」


ほんの数秒のうちに、橘くんは私をうしろから抱きしめる形で座ってしまう。

その結果、私たちはピタリと密着状態になる。