その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜




「……っ、かわいい」
「……え、橘くん?」


すると突然、橘くんは手で自分の顔を覆い、顔を背けた。

なにかあったのか不安になったけれど、すぐまたさわやかな笑みを浮かべた。


「なんでもないよ。
場所はどこにしようか」


場所……場所は、あまり周りの目が気にならないところだと嬉しい。

ここは素直に自分の気持ちを伝えることにした。


「あの、橘くんの最寄駅の周辺で大丈夫なんで……学校の近くは、避けたいです……」

「えっ、俺の家に姫野さんが来る……?」
「橘くんの、家……?」


なぜかまた目を開き、おどろいた表情をする橘くんはいつもと様子が違う気がする。

もしかして、私と付き合っていると誤解され、ショックを受けているのだろうか。